地方経済を救うホームシェアビジネス(後編) – RE-Business

地方経済を救うホームシェアビジネス(後編)


 

前回から、地方経済を救うホームシェアビジネスとして記事を書いている。
前編をまだお読みでない方はコチラからご覧いただける▼▼

地方経済を救うホームシェアビジネス(前編)


日本の生産性向上の鍵は『超観光立国』にある

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前回の流れから、日本の付加価値額。つまり1人あたりの名目GDPをいかに高めるかという話。

少子高齢化社会を避けることのできない日本において、これは大切な課題であることは間違いない。

1人あたりの名目GDPを高めるためには諸説ある。

その中でも今回は「外国人労働者受け入れ」について取り上げたい。
日本の生産性が成長しない要因として、外国人の移民受け入れ規制があまりにも厳しい!

という意見があるが、これは冷静に考えてみると、今後も規制が大幅に緩和されることはなさそうな気がする。

その理由は、まず日本が文化的に鎖国であるということと、いくらITやSNSが進んでも、日本は島国という性質からEUや米国ほど移民受け入れはスムーズにいかない。

ちなみに外国人にとって、日本が本当に住みやすい国かと言えば、そうでもないと考えられる。

英語が通じない国、外国人にとってハードルの高いルールや整備されていない問題などが多数あるからだ。

日本に留学に来た外国人が、日本に住み、日本人と結婚するというケースは世界と比べると格段に少ない。

もし自分が外国人なら、日本は観光で訪れたいが、移住したいとは思わないだろう。

また、最近も外国人による犯罪はTVを中心に頻繁に取り上げられているため、世論が外国人の受け入れ規制緩和を許さないだろう。

そう考えると、日本人にとっても、外国人にとっても、日本という国は移住するのではなく観光する国。

としてブランディングしていくのが最も理想的だと思う。

観光資源がわんさかある日本だが、観光産業にあまり注力してこなかった。

そもそも観光庁が設立されたのが2008年の10月1日とごくごく最近。
そう、最近まで国家レベルで観光産業の重要性を気づいていなかったということだ。


 

超観光立国こそ生産性を高める特効薬

 

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さてここまでの話を聞いていると、うすうすご理解いただけるかと思うが、「観光立国」こそ日本の生産性を高める特効薬なのだ。

移民を受け入れられない日本において、短期間だけ移民してくれる外国人観光客。

彼らが日本に落としてくれる経済効果は十分に期待できる。

前編で記述したルクセンブルグのように、日本在住の国民1人あたりのGDPを上昇させる起爆剤は、

期間限定で日本を訪れてくれる訪日外国人を増やすことにつきる。

更に詳しくその可能性を知りたい方は以下の書籍をおすすめする▼▼


 

ホームシェアビジネスで地方再生

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Airbnbを筆頭に、ホームシェアの産業が拡大している。
と同時に法律の壁が今後の展開を左右する可能性もある。

とは言え、Airbnbを中心としたホームシェアビジネスは日本にとって、実は非常に大切なコンテンツであることをあまり多くの方は知らない。

ホームシェアビジネスで得られる最大の効果、それは地方再生だ。
つまりは、地方経済を救う可能性が大いにある。

結論を言ってしまうと、多くの外国人観光客を、ホームシェアで地方に呼び込み、地方の良さを味わい、知ってもらうことで、リピートを促し。

これを一大産業としようではないか。ということだ。

訪日外国人の動きをよくよく調査してみるつ、1回目の訪日と、2回目の訪日ではまるで行動パターンが違うことが分かった。

外国人観光客は、1回目の訪日で、東京、京都を必ずと言っていいほど回る。

そしてその周辺にある神奈川や大阪なども観光で巡る。

言わば、訪日観光客のゴールデンルートと言える。

これが2回目の訪日になると、あえて東京や京都には行かず、地方へファミリーで訪れ、リラックスする時間を取る。という傾向が見られている。

例えば、北海道、沖縄、福岡、金沢、宮崎など。

比率は不明だが、地方に訪れる外国人のうちAirbnbなどのホームシェアを利用するのは半数、いやそれ以上あるだろう。


 

地域住民が応援するホームシェアの実態

 

私も個人的にAirbnbをよく利用しているが、今年の夏休みに淡路島のコテージを借りた。
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森の中にたたずむ木でできたお家だ。
今回2家族6名で2泊したが、驚くべきことがあった。

それは、この物件がホームシェアであることを地域住民が既に知っており、応援する環境があるということ。

近所のお母さんが、チョロっと顔を出してくれて、「おかえり~」と言ってくれた。そして、子供たちにアイスクリームを買ってきてくれたり、

テラスでBBQをする時も、炭がなくて困っていたら、すかさず
「なんや炭も買うてこんでBBQなんかできるかいや~(笑)うちの余ってるから持って来るわ!」と言って、何と新品の炭2箱もいただいたww

余った分をお返しに持っていくと、「また誰か泊まりに来るときなかったら困るやろうから、テラスにでもおいとき!」

「ここはよ~外国人の人ら泊まりはるから、色々とアドバイスしたってんねや~」と笑顔で僕らにも色々と教えてくれました。

ホストとはメールのやり取りだけで、直接会うことはなかったが、
恐らくホストが周辺の住民に対して色々と配慮やお願いをしているのだと思う。

だからこそ、地域の住民がこのホームシェア物件を皆で応援するようになっているのだろう。

さっきのお母さんは朝のゴミだしの時も、色々と観光スポットやおいしいお店などを紹介してくれた。

これが外国人であっても、同じように対応しているらしい。
(言葉の壁は不明だが、伝わる自信があるそうだ・・・・)

とても小さな出来事のように思えるが、こうしたホームシェア物件が地方にいくつも誕生したらどうだろう。

観光客が地方を積極的に訪れるようになる。観光、サービス、食へのアドバイスにより、彼らはそれにきっと応えてくれる。


東京オリンピックよりもラグビーW杯効果が熱い

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ホームシェアビジネスの物件数を早期に増やすべきだ。

2020年東京オリンピックを目的に訪れた外国人が、少し足を伸ばして地方に観光へ行く。その時にホームシェアを利用するという意味でも、恩恵は少なくとも地方にやってくる。

いや、実はそれ以上に注目すべきは東京オリンピックより1年前倒しでやってくる、2019年ラグビーW杯だ。

今まさにイギリスで開催されており、9月19日には1次リーグB組の日本が優勝候補の一角である南アフリカを破るという歴史的快挙を成し遂げ、メディアでも注目されている。

これが次、日本で開催される。

日本ではラグビーの注目度があまり高くないかもしれないが、
オセアニアやヨーロッパではサッカーと並ぶ国民的人気スポーツなのだ。

つまりそれが、日本で開催される。

しかもその開催都市と競技場が以下だ▼▼

・札幌ドーム(札幌市)収容:41,410人
・(仮称)釜石鵜住居復興スタジアム(岩手県・釜石市)収容:16,187人 ※新設
・熊谷ラグビー場(埼玉県・熊谷市)収容:24,000人
・新国立競技場(東京都)収容:約80,000人 ※2019年完成
・横浜国際総合競技場(神奈川県・横浜市)収容:72,327人
・小笠山総合運動公園エコパスタジアム(静岡県)収容:50,889人
・豊田スタジアム(愛知県・豊田市)収容:45,000人
・花園ラグビー場(大阪府・東大阪市)収容:30,000人
・御崎公園球技場(神戸市)収容:30,132人
・東平尾公園博多の森球技場(福岡市)収容:22,563人
・熊本県民総合運動公園陸上競技場(熊本県・熊本市)収容:32,000人
・大分スポーツ公園総合競技場(大分県)収容:40,000人

▼残念ながら落選となったのは以下の3都市▼
・仙台スタジアム(仙台市)収容:19,694人
・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(京都市)収容:20,688人
・長崎県立総合運動公園陸上競技場(長崎県)収容:20,246人

※JSPORTS 3月記事より引用>>>コチラ

新国立競技場や横浜国際総合競技場以外並んでいるのは、「ん?どこ?」という程の知名度かもしれない。

そう、2019年地方に第一弾のチャンスがやってくる。

釜石市から隣接する都道府県(宮城、青森、秋田)にだって足を伸ばしてロングステイする可能性だってある。

町おこしのつもりで、ホームシェアの物件数を増やして、訪日外国人を呼び込む活動をする。

Airbnbであればある程度リスティングで上位表示させることができるし、写真1つで選ばれる部屋や村は作ることができる。

このチャンスを何もせずに、ミスミス逃してしまうのか。
それともITの力とホームシェアの時流を活かして村おこしをするのか。

結局のところ、「やる」か「やらない」かで決まるが、

ホームシェアが今後何らかのイベントごとのインパクトにはなるかもしれないが、訪日外国人をたくさん呼び込むためのツールでありコンテンツでもある。

人口が減少し続ける日本において、GDPを上昇させる特効薬として、この訪日外国人増加による経済効果は大いに可能性が高い。

2030年までに1億人という目標は、こうしたホームシェアビジネスを上手に活用することで、村おこしは十分に可能であることが分かる。

 

(ライター:藤本 翔)

 

One thought on “地方経済を救うホームシェアビジネス(後編)

  • Takeru 2015年9月23日 at 5:50 PM

    ものすごく為になりました。
    地方に住んでいますが、ホームシェアリングで町を盛り上げて行きたい!
    この記事に出会えてよかったです。ありがとうございます。

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